病院内における感染症予防対策

病院内における感染症予防対策
ウイルスの侵入を防ぎ、活動を抑制することから対策を!!
ウイルスの感染経路
1. | 接触感染 |
皮膚や粘膜の接触、または医療従事者の手や医療器具、その他手すりなどのような物体の表面を介しての間接的な接触によりウイルスが付着して感染 |
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対策:手指の消毒 厨房衛生管理 |
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2. | 飛沫感染 |
ウイルスを含んだ患者の咳やくしゃみ、あるいは気道の吸引などによって飛散した体液の粒子(飛沫)が他人の粘膜に付着して感染 |
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対策:マスクの着用 | |
3. | 空気感染 |
飛沫として空気中に飛散したウイルスが、空気中で水分が蒸発して5μm以下の軽い微粒子(飛沫核)となって長時間浮遊、長距離を移動して呼吸により粒子を吸い込むことにより感染 |
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対策:空気感染対策用マスクの着用 エアフィルタ及び空調管理 |
感染経路を遮断する対策が集団感染を防ぐ!!
病院内の各室ごとの室圧管理
病院内各室 |
室圧 |
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手術室・診察室 |
陽圧 |
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ICU室 |
陽圧 |
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診察室 |
等圧 |
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X線室 |
等圧 |
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居室・病室 |
等圧 |
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乾燥室 |
陰圧 |
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汚物処理室・便所 |
陰圧 |
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細菌検査室・霊安室 |
陰圧 |
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感染症病室 |
陰圧 |
用途に合わせた空気の流れを設計!!
院内感染防止対策
感染対策空間づくりの5つのポイント!!
1. |
個室にする |
2. |
その空間を周辺よりも陰圧にする |
3. |
排気口にHEPAフィルタを設置する |
4. |
室内循環空調では、ダクト内にHEPAフィルタを設置する |
5. |
空調機の循環空気を独立させる (部屋間で循環空気を交差させない) |
感染症病室の空調システム

※給気用HEPAフィルタ:
給気装置が停止した場合の給気ダクトへの汚染空気の逆流を防ぐ機能もある
注意点
・ | 陰圧状態について、煙管や差圧計で毎日確認 |
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・ | HEPAフィルタは、差圧計の確認など、定期的な保守点検を実施し、記録をつける。保守点検は、適切な訓練を受けた者のみが実施 |
・ | 汚染空気が通過するフィルタ収納部および接続ダクトには「汚染空気」(または同様の警告)という標識を表示 |